ヨーロッパでの結婚指輪事情

クリスチャンバウアーのイエローゴールドリング

ヨーロッパで支持されている鍛造の結婚指輪

ヨーロッパにおけるジュエリーは、ファッションリングと結婚指輪の二つに、大きく区分できると思います。

一見、同じジュエリーと思われるかもしれませんが、辿ってきた歴史、背景にある本質、さらに製造方法までもが異なるのです。

 

今回は鍛造製法(たんぞうせいほう)の結婚指輪の造りについてお話ししていきたいと思います。

 

ヨーロッパで造る結婚指輪の主流となる製法は、鍛造製法という方法です。

 


その「鍛造製法」という大きな括りの中でも、さらにいくつもの異なる鍛造製法がありますが、指輪が形作られて行く過程で、何度も金属に圧力を加えながら、少しずつ金属を丈夫にしていく製法がヨーロッパでは一般的です。

 

この製法でなら変形しにくい丈夫な指輪を作り上げることが可能となるため、耐久性を求める多くのヨーロッパの人々に支持される理由の一つとなっていると言えます。

切削加工中のクリスチャンバウアーの職人

鍛造製法の指輪が選ばれる理由

鍛造製法は、指輪を回転させながらデザインを削り出していきます。

 

そのため型に金属を流し込んで製造する鋳造製法 (ちゅうぞうせいほう)と比べると、曲線などを用いた柔らかなデザインが不得手で、作業工程も2~3倍と多く、大量生産には向かないため、結果的に高コストとなります。

 

しかし、ヨーロッパの人々が結婚指輪に求めることは、「飽きのこないシンプルなデザイン」「生涯着け続けることのできる耐久性」です。

 

これらのことを、ヨーロッパの人々はとてもよく理解していますので、耐久性を重視している鍛造製法の結婚指輪を選ぶことが一般的となっています。


そして、鍛造製法の結婚指輪を選ぶ最大の理由は「結婚指輪の本当の意味」への理解です。

 

ヨーロッパの人々にとって「生涯着け続ける結婚指輪」は、夫婦の絆を一生涯結ぶという意味を持ちます。その象徴としての結婚指輪は、とても大切なものであることが、しっかりと理解されているのです。

 

ひと言で「指輪」といっても、気分転換やお洒落で身に着けるファッションリングと結婚指輪とでは、その性格や歴史は全く異なります。その違いをヨーロッパの人々はしっかりと把握していることが、ヨーロッパで鍛造製法の指輪が広く愛されている理由なのです。


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