「もの作り王国・ドイツ」 ~ 職人の称号・マイスターまでの道のり③

受け継がれるクリスチャンバウアー社の作業机

マイスターとは

最近では、マイスターという名称は日本でよく聞かれます。

「フードマイスター」、「アロママイスター」などはほんの一例ですが、日本での「マイスター」という単語の使われ方は「何かをマスターした人」というイメージが強いように思います。

 

ドイツにおける 「マイスター(Meister)」とは、簡潔に言うと「学業制度における職人の最高職位で、国家資格」を意味し、13世紀頃の中世の時代から現在も受け継がれ、ドイツの産業発展に大きな役割を果たしてきています。


マイスターの資格を得るのは容易ではなく、数年を要します。「見習い」時期を得て国家試験に合格すると「職人」となります。

その後、マイスター試験資格を得るまでさらに数年、社会で職人としての経験と実績を重ねます。

 

そして いくつもの科目、実技、面接などを経て、晴れて試験に合格した者だけが「マイスター」 として名乗ることがゆるされ、徒弟(実習生)を教育する権利を有することができます。

クリスチャンバウアーのリングを検品するスタッフ

「もの作りプロ」「職人育成プロ」のマイスター

マイスターや職人、徒弟の関係は、利益優先の合理主義的なものではなく、温かな血の通った人間関係、つまり人との繋がりがしっかりと存在します。

 

そして、おそらくこのような血の通った師弟関係が存在するからこそ、「人」として、「職人」としての心を豊かにしてくれていると思えてなりません。

 

ドイツの製品が賞賛されるのは、ドイツのもの作りに対するメンタリティと時に厳しくそして時に優しく、情熱と誇りと思いやりが織り込まれたマイスターとの師弟関係がしっかりと存在していることの結果と言えるでしょう。


確かなもの作りは徹底した人づくりから、という「もの作り王国」のプライドを感じさせる徹底した姿勢は、さすがと言わせるものがあります。

 

また、伝統的技術ばかりでなく、精神性と人格を完成させ、それらを後進の世代に受け継がせることに誇りを持つドイツ人のメンタリティには、心の底から敬服するばかりです。

 

クリスチャンバウアーシュムック社には、現在、貴金属加工専門のマイスターと石留め加工専門のマイスターが複数在職し、「バウアークオリティ」と呼ばれるハイエンドなリングの製作に従事しています。

 

確かな技術だけでなく、職人としての誇り、伝統と歴史をしっかりと受け継ぎ、そして後進へと引き渡すマイスター。このマイスターたちの情熱をクリスチャンバウアーはしっかりと伝え続けていきたいと思います。